結納のときの挨拶や口上について。一連の流れを踏まえてご紹介します!
- 2018.12.07
- スピーチ上達メモ

結納を執り行うときの挨拶や口上について、一連の流れに沿ってご紹介します。
正式な結納
仲人が使者となり、両家を往復し結納の儀を執り行います。
その手間の多さから、最近では略式により行うのが一般的です。
まずは男性側の家で
■仲人
本日はお日柄もよく、誠におめでとうございます。
この度は、ご両家のご婚約がめでたく整いまして、お喜び申し上げます。
■男性側の父親
本日はお忙しいところをご苦労様でございます。
万事よろしくお願いいたします。
(床の間から結納品と目録を乗せた献上台をとり、仲人の方へ正面を向けて置きます)
■男性側の父親、または本人
ほんのしるしばかりの結納でございますが、○○様へお届けくださいますよう、お願い申し上げます。
■仲人
拝見しました。
大変結構でございます。
これよりお届けいたします。
(受けとって先方の家に向かいます。)
女性の家で
■仲人
この度、お嬢様には○○家とのご婚約の儀、相整いまして誠におめでとうございます。
本日はお日柄もよろしゅうございますので、○○家よりのご結納を持参いたしました。
何卒、幾久しくお納めくださいますよう、お願い申し上げます。
■女性側の父親
ふつつかな娘ではございますが、おかげさまをもちまして、良縁が整いました。
誠にありがとうございます。
また、本日は結構な結納の品々をお持ちくださいまして、誠にありがとうございます。
幾久しく受納いたします。
結納金などがあったら
■仲人
どうぞおあらため下さい。
(別室においてあらため、受書を書きます。)
■女性側の父親
受書でございます。
何卒、お納め下さい。
■仲人
確かにお納めいたします。
(男性側への結納品を仲人に正面を向けて置きます。)
■女性側の父親
当家よりの結納の印でございます。
誠に御足労ではございますが、○○様へお届けくださいますよう、お願い申し上げます。
■仲人
かしこまりました。
これより早速お届けいたします。
再び男性の家へ
■仲人
○○様よりの受書でございます。
ご結納は幾久しくご受納くださいました。
■男性側の父親、または本人
誠にありがとうございました。
(女性側からの結納品を並べます。)
■仲人
○○様からのご結納でございます。
幾久しくお納めくださいますようにとのご口上でございます。
■男性側の父親、または本人
幾久しくお受けいたします。
誠にありがとうございました。
(別室で受書を書きます。)
■男性側の父親、または本人
受書でございます。
どうぞ、お納めください。
■仲人
確かにお納めいたします。
ありがとうございました。
これにて、お役目を果たさせていただきました。
誠におめでとう存じます。
■男性側の父親、または本人
誠にありがとうございました。
おかげさまをもちまして無事に結納も済み、あとは当日を待つばかりでございます。
それまで何卒宜しくお願い申し上げます。
なお、粗酒ではございますが、一献差し上げたく存じますので、おくつろぎくださいませ。
(桜湯、干菓子が出された後、酒肴となります。しかし、受書を女性側へ持っていく役目が残されているため、30分程度としましょう。)
再び女性側の家へ
男性側の時と同様の手順で受書を渡します。
桜湯、干菓子が出された後、酒肴となります。
略式
結納は本来、仲人が両家を往復して行うものですが、略式ではひとつの場所に結納を持ち寄って行うやり方です。
従来のものと違い色々な手間が省けることから、近年はほとんどがこの方法なのではないでしょうか。
出席者は仲人、当人、両親。
まず、男性側が結納品を決められた場所へ並べ、次に女性が並べます。
結納品が揃ったところで仲人の口上により結納の儀がはじまります。
■仲人
本日はお日柄もよく、誠におめでとうございます。
この度はお二人のご婚約が整い、この上ない喜びと存じます。
ご結納につきましては、略式ということで、ここで取り交わさせていただきます。
ご両家とも、幾久しくお納めくださいませ。
(男性側の結納品を性側の当人の前に置きます。)
こちらは○○様のご結納でございます。
幾久しくお納めくださいませ。
■男性側
どうぞお納めください。
■女性側
ありがとうございます。
幾久しくお受けいたします。
■仲人
(同様に、女性側の結納品を男性側に納めます。)
こちらは○○様のご結納でございます。
幾久しくお納めくださいませ。
■女性側
どうぞお納めください。
■男性側
ありがとうございます。
幾久しくお受けいたします。
■仲人
ご結納の儀、滞りなく相済みました。
これにてお二人のご婚約が成立し、誠におめでとう存じます。
■男性側
誠にありがとうございました。
ただいま結納も無事に相済みまして、あとは婚礼の日を待つばかりでございます。
今後とも何卒、宜しくお願い申し上げます。
■仲人(夫)
力不足ではございますが、できる限りお役目を果たさせていただきたいと存じます。
■仲人(妻)
粗酒粗肴ではございますが、形ばかりご用意させていただきましたので、どうぞ皆様おくつろぎくださいませ。
ここで厳格な雰囲気は終わり。
祝膳が出され、これ以降はくつろいだ雑談の場となります。